月給を時給に換算するには「月平均所定労働時間」で割る方法が法的に正しい計算方法です(労基法施行規則19条)。 2025年度の都道府県別最低賃金一覧とあわせて、あなたの月給が最低賃金を下回っていないかチェックしましょう。
1. 月給から時給への換算方法
労働基準法施行規則19条では、月給制の労働者の1時間あたりの賃金の算出方法を以下のように定めています。
月平均所定労働時間の求め方
月平均所定労働時間 = (365日 − 年間休日数) × 1日の所定労働時間 ÷ 12ヶ月
時給の計算式
時給 = 月給 ÷ 月平均所定労働時間

(月給→時給の計算式イメージ)
⚠️ 注意:簡易的に「月給 ÷ (1日の労働時間 × 月の勤務日数)」で計算する方法もありますが、 法的な計算では年間休日数から月平均所定労働時間を求める方法が正確です。
2. 月平均所定労働時間の早見表
年間休日数と1日の所定労働時間ごとの月平均所定労働時間の一覧です。
| 年間休日数 | 年間労働日数 | 1日8時間 | 1日7.5時間 |
|---|---|---|---|
| 105日 | 260日 | 173.3時間 | 162.5時間 |
| 110日 | 255日 | 170.0時間 | 159.4時間 |
| 115日 | 250日 | 166.7時間 | 156.3時間 |
| 120日 | 245日 | 163.3時間 | 153.1時間 |
| 125日 | 240日 | 160.0時間 | 150.0時間 |
💡 ポイント:一般的な企業は年間休日105〜125日。完全週休2日制+祝日+年末年始で約120日が目安です。
3. 月給別の時給換算早見表
勤務8時間×22日(=月176時間)の場合の概算です。
| 月給 | 時給 | 日給 | 年収 |
|---|---|---|---|
| 180,000円 | 1,023円 | 8,182円 | 2,160,000円 |
| 200,000円 | 1,136円 | 9,091円 | 2,400,000円 |
| 250,000円 | 1,420円 | 11,364円 | 3,000,000円 |
| 300,000円 | 1,705円 | 13,636円 | 3,600,000円 |
| 350,000円 | 1,989円 | 15,909円 | 4,200,000円 |
| 400,000円 | 2,273円 | 18,182円 | 4,800,000円 |
| 500,000円 | 2,841円 | 22,727円 | 6,000,000円 |
※ 時給 = 月給 ÷ 176時間(四捨五入)。日給 = 月給 ÷ 22日(四捨五入)。年収 = 月給 × 12。
4. 2025年度 都道府県別最低賃金
2025年度の最低賃金は全国加重平均1,121円で、全47都道府県で初めて1,000円を超えました。 月給を時給に換算して、最低賃金を下回っていないか確認しましょう。

(2025年度 最低賃金の全国分布イメージ)
| 都道府県 | 最低賃金 | 発効日 |
|---|---|---|
| 東京 | 1,226円 | 2025/10/3 |
| 神奈川 | 1,225円 | 2025/10/4 |
| 大阪 | 1,177円 | 2025/10/16 |
| 埼玉 | 1,141円 | 2025/11/1 |
| 愛知 | 1,140円 | 2025/10/18 |
| 千葉 | 1,140円 | 2025/10/3 |
| 京都 | 1,122円 | 2025/11/21 |
| 兵庫 | 1,116円 | 2025/10/4 |
| 北海道 | 1,075円 | 2025/10/4 |
| 福岡 | 1,057円 | 2025/11/16 |
※ 主要10都道府県を掲載。最低: 高知・宮崎・沖縄 1,023円。全国加重平均: 1,121円。
5. 最低賃金チェックの手順
月給から諸手当を除く
通勤手当・家族手当・時間外手当・賞与は最低賃金の比較対象外
月平均所定労働時間を計算
(365日 − 年間休日数) × 1日の所定労働時間 ÷ 12ヶ月
時給を算出して最低賃金と比較
時給 = (月給 − 除外手当) ÷ 月平均所定労働時間
⚠️ 最低賃金法違反:月給の時給換算が最低賃金を下回っている場合、50万円以下の罰金が科される可能性があります。 パート・アルバイトだけでなく正社員にも適用されるため注意が必要です。
6. 残業代の計算(関連知識)
月給から算出した時給は、残業代の計算にも使われます。 法定の割増率を適用する基礎時給として重要です。
| 労働の種類 | 割増率 | 条件 |
|---|---|---|
| 時間外労働 | × 1.25 | 1日8時間 or 週40時間を超えた場合 |
| 深夜労働 | × 1.25 | 22時〜5時の労働 |
| 休日労働 | × 1.35 | 法定休日に労働した場合 |
| 時間外+深夜 | × 1.50 | 時間外労働が深夜帯に及ぶ場合 |
計算例:月給300,000円、月176時間の場合
基礎時給 = 300,000 ÷ 176 = 1,705円
残業代(1時間あたり)= 1,705 × 1.25 = 2,131円
深夜残業(1時間あたり)= 1,705 × 1.50 = 2,558円
よくある質問(FAQ)
Q. 月給に含まれる手当は全て時給計算に含めるべきですか?
Q. 年間休日数がわからない場合はどうすればいいですか?
Q. 最低賃金はパート・アルバイトだけに適用されるのですか?
Q. 時給換算の端数はどう処理しますか?
Q. 最低賃金は毎年変わるのですか?
Q. 月給18万円で東京勤務ですが、最低賃金は大丈夫ですか?
まとめ
- 法的な時給計算は月平均所定労働時間で割る方法(労基法施行規則19条)。
- 月平均所定労働時間 = (365日 − 年間休日数) × 1日の所定労働時間 ÷ 12。
- 2025年度の最低賃金は全国加重平均1,121円。全47都道府県で1,000円超え達成。
- 最低賃金は正社員にも適用。月給の時給換算が最低賃金以上であることを要確認。
- 時給は残業代計算の基礎時給にもなるため、正確な把握が重要です。
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【免責事項】
本記事の内容は2026年3月時点の情報に基づく概算です。 最低賃金は毎年改定されるため、最新の情報は厚生労働省のウェブサイトでご確認ください。 実際の賃金計算・労務管理については、社会保険労務士または所轄の労働基準監督署にご相談ください。 本記事の情報に基づく不利益について、当サイトは責任を負いかねます。
参考資料
- ・労働基準法施行規則 第19条(通貨以外のもので支払われる賃金又は平均賃金の算定に関する規定)
- ・厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」
- ・最低賃金法(昭和34年法律第137号)
- ・労働基準法 第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)
