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税金・計算

預金利息の税金と源泉徴収を完全解説【2026年版】

預金利息の税金と源泉徴収を完全解説【2026年版】

銀行の預金利息には20.315%の税金が自動的に天引きされています。 所得税15%・復興特別所得税0.315%・住民税5%の内訳や、障害者等が利用できるマル優制度(非課税枠700万円)、 税引後から税引前への逆算方法まで、預金利息の税金を網羅的に解説します。

1. 預金利息にかかる税金の全体像

預貯金の利息は「利子所得」として課税されます(所得税法23条)。 個人の場合は源泉分離課税が原則で、利息の受取時に税金が天引きされて納税が完結します。 確定申告は不要(というより原則として確定申告できません)。

利子所得に該当するもの

  • 預貯金(普通預金・定期預金・貯蓄預金など)の利子
  • 公社債(国債・地方債・社債)の利子
  • 合同運用信託の収益分配
  • 公社債投資信託の収益分配
  • 公募公社債等運用投資信託の収益分配
預金利息にかかる税金20.315%の内訳(所得税・復興特別所得税・住民税)

(預金利息の税率内訳イメージ)

2. 税率の内訳早見表

預金利息にかかる税金は3種類の税目で構成されています。 個人と法人で合計税率が異なる点に注意してください。

税目税率備考
所得税15%国税
復興特別所得税0.315%所得税の2.1%(15% × 2.1%)
国税計15.315%
住民税(利子割)5%個人のみ(地方税)
個人合計20.315%
法人合計15.315%地方税なし

💡 ポイント:復興特別所得税は2037年12月31日までの時限措置です。廃止後は利息にかかる税金は20%(所得税15%+住民税5%)に戻ります。

3. 課税方式

預金利息の課税方式は原則として源泉分離課税です。 利子の受取時に金融機関が20.315%を天引きし、それで納税が完結します。

課税方式対象特徴
源泉分離課税(原則)預貯金の利子全般確定申告不可・天引きで完結
申告分離課税(例外)特定公社債等の利子確定申告で申告分離課税を選択可

⚠️ 注意:源泉分離課税の利子所得は他の所得と損益通算できません。 また、所得税の税率が低い方でも利息に対しては一律20.315%が適用されます。

4. 非課税制度(マル優・特別マル優)

障害者等を対象とした非課税貯蓄制度を利用すると、預金利息を非課税で受け取れます。 マル優と特別マル優は別枠のため、合計で最大700万円の元本が非課税の対象になります。

マル優・特別マル優の非課税枠の仕組み

(マル優制度の非課税枠イメージ)

制度対象者非課税限度額対象資産
マル優障害者等元本350万円預貯金・合同運用信託等
特別マル優障害者等元本350万円(別枠)国債・地方債
財形住宅・年金勤労者合計550万円財形貯蓄

マル優の対象者

  • 身体障害者手帳の交付を受けている方
  • 障害年金を受給している方
  • 遺族年金を受給している方
  • 寡婦年金を受給している方

💡 ポイント:マル優を利用するには、預金を預ける金融機関で「非課税貯蓄申告書」を提出する必要があります。複数の金融機関に分散しても、合計で350万円が上限です。

5. 計算手順と計算例

預金利息の税額は、各税目ごとに「円未満切り捨て」(Math.floor)で計算されます。 合計税率20.315%を一括で掛けるのではなく、3つの税額を個別に計算して合計する点がポイントです。

1

所得税を計算

税引前利息 × 15%(円未満切り捨て)

2

復興特別所得税を計算

税引前利息 × 0.315%(円未満切り捨て)

3

住民税(利子割)を計算

税引前利息 × 5%(円未満切り捨て)

4

税引後利息 = 税引前利息 − (①+②+③)

3つの税額を合計して差し引きます

金額別の計算例

税引前利息所得税(15%)復興税(0.315%)住民税(5%)税引後
10,0001,500315007,969
30,0004,500941,50023,906
50,0007,5001572,50039,843
100,00015,0003155,00079,685
500,00075,0001,57525,000398,425
1,000,000150,0003,15050,000796,850

※ 各税額は円未満切り捨てで計算。復興特別所得税は税引前利息 × 0.315%の切り捨て値。

6. 税引後→税引前の逆算フロー

通帳に記帳された「税引後の利息」から「税引前の利息」を逆算することもできます。 ただし、各税額が個別に円未満切り捨てされるため、同一の税引後額に対して 複数の税引前額が対応する場合があります。

逆算の手順:

税引後利息 ÷ (1 − 0.20315) で概算の税引前額を求める

概算値の前後で、各税額を正方向に計算して税引後額が一致する候補を探す

完全一致する全候補を列挙する

💡 ポイント:当サイトの計算ツールでは、税引後→税引前の逆算に対応しており、一致する候補を全て自動で列挙します。手計算では難しい逆算も簡単に確認できます。

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よくある質問(FAQ)

Q. 預金利息の税金は確定申告で取り戻せますか?
原則として取り戻せません。預貯金の利子は源泉分離課税のため、確定申告の対象外です。 ただし、特定公社債等の利子については申告分離課税を選択でき、上場株式等の譲渡損失と損益通算できる場合があります。
Q. 外貨預金の利息にも20.315%がかかりますか?
はい、国内銀行の外貨預金の利息も20.315%の源泉分離課税の対象です。 ただし、為替差益は雑所得として総合課税の対象となり、利子所得とは別に確定申告が必要になる場合があります。
Q. マル優は複数の銀行で使えますか?
はい、複数の金融機関で利用可能です。ただし、全金融機関の合計で元本350万円が上限です。 各金融機関で「非課税貯蓄申告書」を提出する必要があり、限度額を超えた場合は課税対象となります。
Q. 法人の預金利息はなぜ15.315%なのですか?
法人の場合、住民税の利子割(5%)が課されないためです。 法人の預金利息は15.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%)が源泉徴収され、法人税の申告時に税額控除として精算されます。
Q. 復興特別所得税はいつまで続きますか?
復興特別所得税は2013年1月1日から2037年12月31日までの25年間の時限措置です。 2038年1月以降は廃止される予定で、利息にかかる税率は20%(所得税15%+住民税5%)に戻ります。
Q. NISA口座の利息は非課税ですか?
NISAは株式・投資信託の譲渡益・配当金が非課税になる制度であり、預貯金の利子はNISAの対象外です。 預金利息を非課税にするには、マル優(障害者等の非課税貯蓄)を利用する必要があります。

まとめ

  • 預金利息には20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)の税金がかかります。
  • 源泉分離課税のため、確定申告は原則不要。天引きで納税が完結します。
  • 税額は各税目ごとに円未満切り捨てで計算。合計税率を一括で掛けるのとは端数が異なります。
  • 障害者等はマル優制度で元本350万円+特別マル優350万円 = 最大700万円が非課税に。
  • 税引後→税引前の逆算は端数の関係で複数候補がありえるため、計算ツールの利用が便利です。

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【免責事項】

本記事の内容は2026年3月時点の情報に基づく概算です。 税法は毎年改正されるため、今後変更の可能性があります。 実際の税額・手続きについては、所轄の税務署または税理士にご確認ください。 本記事の情報と実際の税務処理が異なった場合、当サイトは責任を負いかねます。

参考資料

  • ・国税庁「No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)」
  • ・国税庁「No.1313 障害者等のマル優(非課税貯蓄)」
  • ・所得税法 第23条(利子所得)
  • ・復興財源確保法(東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法)

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