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ローン・金利

住宅ローン返済シミュレーション完全ガイド【2026年版】

住宅ローン返済シミュレーション完全ガイド【2026年版】

住宅ローンの返済方法には元利均等返済元金均等返済の2種類があり、 それぞれ毎月の返済額や総返済額が大きく異なります。 さらに変動金利の5年ルール・125%ルールや元金据置期間など、 知っておくべき仕組みを計算例と早見表を交えて解説します。

1. 2つの返済方法を比較

項目元利均等返済元金均等返済
毎月の返済額一定(固定)徐々に減少
当初の返済額低い高い
総返済額多い少ない
元金の減り方遅い(初期は利息中心)速い(毎回一定額を返済)
家計管理しやすい毎月変動
5年ルール適用あり(変動金利の場合)なし
元利均等返済と元金均等返済の返済額推移の比較

(元利均等返済 vs 元金均等返済イメージ)

2. 元利均等返済の仕組み

毎月の返済額(元金+利息)が一定になる方式です。 返済初期は利息の割合が大きく、返済が進むにつれて元金の割合が増えていきます。

計算式(PMT公式)

毎月返済額 = P × r × (1+r)n ÷ {(1+r)n − 1}

P = 借入金額、r = 月利(年利÷12)、n = 返済月数

  • メリット:返済額が一定で家計管理しやすい。当初の負担が軽い
  • デメリット:総返済額が元金均等より多い。残高の減少が遅い
  • 向いている人:毎月の支出を一定にしたい方、返済初期の負担を抑えたい方

3. 元金均等返済の仕組み

毎月の元金返済額が一定で、それに残高に対する利息を上乗せして返済する方式です。 返済が進むほど残高が減り、利息も減るため、毎月の返済額は徐々に少なくなります。

計算式

毎月の元金 = 借入金額 ÷ 返済月数

毎月の利息 = 前月末残高 × 月利

毎月の返済額 = 元金 + 利息

  • メリット:総返済額(利息総額)が少ない。返済が進むと負担が減る
  • デメリット:当初の返済額が最も高い
  • 向いている人:総支払額を抑えたい方、当初の高い返済額を許容できる収入がある方

⚠️ 重要:変動金利で元金均等返済を選択した場合、5年ルール・125%ルールは適用されません。 金利変動がそのまま返済額に反映されるため、金利上昇時のリスクが大きくなります。

4. 具体的な比較シミュレーション

条件:借入4,000万円・金利1.5%・35年

項目元利均等返済元金均等返済
毎月返済額122,473円(固定)145,238円(初月)→ 逓減
総返済額51,438,660円50,525,021円
総利息額11,438,660円10,525,021円
利息差額約91万円おトク

※ 出典:三井住友銀行の公開シミュレーション結果に基づく。ボーナス返済なし。

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5. 金利タイプの種類

金利タイプ特徴リスク
変動金利短期プライムレートに連動。半年ごとに見直し。最も金利が低い金利上昇時に返済額増加
全期間固定長期金利に連動。契約時の金利が全期間適用金利上昇リスクなし
固定期間選択型2〜20年の固定期間を選択。終了後に再度選択固定期間終了後のリスク

※ 新規住宅ローンの約76%が変動金利を選択しています(2021年度時点)。

6. 5年ルールと125%ルール

変動金利 + 元利均等返済の場合に適用される2つの重要なルールがあります。

5年ルール

金利は半年ごとに見直されますが、毎月の返済額は5年間変わりません。 金利が上がった場合は返済額の中の利息割合が増え、元金返済が遅くなります。

125%ルール

5年ごとの返済額見直し時に、新しい返済額は前回の125%が上限です。

125%ルールの具体例

これまでの毎月返済額:100,000円

→ 5年後の見直しで本来なら150,000円になるところ、上限は 125,000円

→ 差額の25,000円分は未払利息として蓄積される

⚠️ 未払利息のリスク

  • ・極端な金利上昇時は、返済額のすべてが利息に充てられ元金が減らない状態になりうる
  • ・ローン終了時に未払利息が残ると一括返済を求められる可能性がある
  • ・SBI新生銀行など、5年ルール・125%ルールを採用していない金融機関もある

7. 金利別の毎月返済額早見表

借入金額と金利ごとの毎月返済額の目安です(元利均等返済・35年・ボーナス返済なし)。

借入金額0.5%1.0%1.5%2.0%
2,000万円51,91756,45761,23766,252
3,000万円77,87684,68591,85599,378
4,000万円103,834112,914122,473132,505
5,000万円129,793141,142153,092165,631
6,000万円155,751169,371183,710198,757
借入金額と金利ごとの毎月返済額早見表

(金利別の毎月返済額イメージ)

💡 金利の影響:3,000万円・35年の場合、金利が0.5%上がるだけで 総返済額は約300万円増加します(みずほ銀行公開データ)。

8. 元金据置期間とは

元金据置期間とは、返済開始後の一定期間、元金の返済を猶予して利息のみ支払う期間のことです。

  • 据置期間中は毎月の支払額が低く抑えられる
  • 据置期間終了後に残りの期間で元金を返済するため、据置なしの場合より返済額が上がる
  • 総利息額は増加する(元金が減らないため)

9. 端数処理の方法

住宅ローンの計算では端数処理(小数点以下の扱い)が結果に影響します。

処理方法説明例:12,345.6円
切り捨て小数点以下を切り捨て(最も一般的)12,345円
切り上げ小数点以下を切り上げ12,346円
四捨五入0.5以上なら切り上げ、未満なら切り捨て12,346円

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よくある質問(FAQ)

Q. 元利均等と元金均等、どちらを選ぶべきですか?
毎月の返済額を一定にして家計を安定させたいなら元利均等返済、 総返済額を少しでも抑えたく当初の高い返済額を許容できるなら元金均等返済がおすすめです。 ただし、両者の総返済額の差は借入条件によりますが数十万〜100万円程度であることが多く、 ファイナンシャルプランナーの多くは「損得だけでなく家計の安全・安定を優先すべき」と助言しています。
Q. 変動金利と固定金利、どちらが有利ですか?
変動金利は現時点で最も金利が低いため、金利が大きく上昇しなければ総返済額は少なくなります。 一方、固定金利は金利上昇リスクがなく、返済計画が立てやすいメリットがあります。 「返済期間が短い」「頭金が多い」「家計に余裕がある」なら変動金利、 「返済期間が長い」「月々の返済に余裕がない」「将来の見通しを重視」なら固定金利が向いています。
Q. 5年ルールがあれば金利上昇時も安心ですか?
安心とは限りません。5年ルールは返済額の急上昇を防ぎますが、 金利が上がると返済額の中の利息割合が増え、元金が減らなくなります。 極端な場合は「未払利息」が発生し、ローン終了時に一括返済を求められることもあります。 また、SBI新生銀行のように5年ルール・125%ルールを採用していない金融機関もあるため、 契約前に必ず確認してください。
Q. 繰上返済は元利均等と元金均等のどちらが効果的ですか?
繰上返済の利息軽減効果は元利均等返済のほうが大きいです。 元利均等は返済初期に利息の割合が高いため、早い段階で繰上返済することで 大きな利息軽減効果が得られます。一方、元金均等はもともと元金の減りが早いため、 繰上返済の追加効果は相対的に小さくなります。
Q. 返済期間は長いほうがいいですか?短いほうがいいですか?
返済期間を短くすると総利息額は減りますが、毎月の返済額は増えます。 返済期間を長くすると毎月の返済額は抑えられますが、総利息額は増えます。 一般的には「無理のない毎月返済額から逆算して返済期間を決め、 余裕があるときに繰上返済する」のが合理的とされています。

まとめ

  • 元利均等返済は毎月定額で家計管理しやすいが、総返済額は多い。
  • 元金均等返済は総返済額が少ないが、当初の返済負担が重い。
  • 変動金利+元利均等返済には5年ルール・125%ルールがあるが、未払利息リスクに注意。
  • 金利0.5%の違いで35年間の総返済額は約300万円変わる。
  • 元金均等返済には5年ルール・125%ルールが適用されないため、金利変動がダイレクトに反映される。

【免責事項】

本記事の内容は2026年3月時点の一般的な住宅ローンの仕組みに基づく説明です。 金利・返済条件は金融機関ごとに異なります。実際のローン契約・借り換えについては、 各金融機関の窓口またはファイナンシャルプランナーにご相談ください。 本記事の情報に基づく判断により損害が生じた場合、当サイトは責任を負いかねます。

参考資料

  • ・住宅金融支援機構(フラット35)「元利均等返済と元金均等返済とは?」
  • ・三井住友銀行「元利均等返済と元金均等返済どっちがお得?」
  • ・みずほ銀行「返済方法(元金均等/元利均等)」
  • ・SBI新生銀行「5年ルールと125%ルール」
  • ・全国銀行協会「変動金利住宅ローンの未払利息」

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