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税金・計算

贈与税の計算と非課税枠を完全解説【2026年版】

贈与税の計算と非課税枠を完全解説【2026年版】

「子どもや孫にお金を渡したいけれど、税金が心配…」。贈与税は正しい知識があれば年間110万円まで非課税で贈与でき、 住宅・教育・結婚資金には大きな特別控除もあります。2024年の税制改正で相続前の贈与ルールも変わりました。 本記事では贈与税の計算方法から節税のポイントまで徹底解説します。

1. 贈与税の基本:暦年課税とは

贈与税には大きく2つの課税方式があります。一般的な暦年課税と、相続税との一体管理を行う相続時精算課税です。 贈与税の申告書を提出しない限り、原則として暦年課税が適用されます。

贈与税額 = (贈与額 − 110万円)× 税率 − 控除額

1月1日〜12月31日の1年間に受け取った贈与の合計額から、基礎控除110万円を差し引いた残額に税率を掛けます。年間110万円以下の贈与は非課税で申告も不要です。

⚠️ 2024年改正の重要ポイント:2024年1月1日以降の贈与から、相続前の持ち戻し期間が3年から7年に延長されました。 亡くなる前7年以内に行われた暦年課税の贈与は、原則として相続財産に加算されます (延長4年分は合計100万円まで除外)。

2. 贈与税の税率早見表

贈与税の税率は、贈与者と受贈者の関係・受贈者の年齢によって「特例税率」と「一般税率」の2種類があります。

(1) 特例税率(直系尊属→18歳以上の子・孫への贈与)

父母・祖父母など直系尊属から、その年の1月1日時点で18歳以上の子・孫への贈与に適用されます。

課税価格(基礎控除後)税率控除額
200万円以下10%
400万円以下15%10万円
600万円以下20%30万円
1,000万円以下30%90万円
1,500万円以下40%190万円
3,000万円以下45%265万円
4,500万円以下50%415万円
4,500万円超55%640万円

出典:国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」

(2) 一般税率(上記以外のすべての贈与)

兄弟間・夫婦間・他人間の贈与、または受贈者が18歳未満の場合に適用されます。特例税率より税負担が重くなります。

課税価格(基礎控除後)税率控除額
200万円以下10%
300万円以下15%10万円
400万円以下20%25万円
600万円以下30%65万円
1,000万円以下40%125万円
1,500万円以下45%175万円
3,000万円以下50%250万円
3,000万円超55%400万円

出典:国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」

特例税率と一般税率の比較チャート

(特例税率〈青〉と一般税率〈橙〉の税率ステップ比較。受贈者の年齢・続柄によって適用される税率が異なります)

3. 贈与税の計算例

具体的な計算例で確認しましょう。

例①:親(60歳)から子(30歳)へ500万円を贈与(特例税率)

課税価格 = 500万円 − 110万円(基礎控除)= 390万円

贈与税 = 390万円 × 15%(特例税率)− 10万円(控除額)= 48.5万円

例②:兄から弟(25歳)へ500万円を贈与(一般税率)

課税価格 = 500万円 − 110万円 = 390万円

贈与税 = 390万円 × 20%(一般税率)− 25万円(控除額)= 53万円

※ 同額でも関係・年齢によって税額が異なります

例③:年間110万円以内の贈与(非課税)

課税価格 = 100万円 − 110万円 = 0円以下 → 贈与税ゼロ、申告不要

贈与税の非課税特例:住宅・教育・結婚の3つのカテゴリー

(住宅取得資金・教育資金・結婚子育て資金の3大非課税特例。それぞれ上限額と適用期限が設定されています)

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4. 贈与税の非課税特例

暦年贈与の110万円控除に加え、用途が限定された大型の非課税特例があります。 これらは贈与を受けた年の翌年3月15日までに申告書を提出する必要があります。

特例の種類非課税限度額主な条件
住宅取得等資金贈与最大1,000万円父母・祖父母から、18歳以上の子・孫へ。省エネ等住宅は1,000万円、一般住宅は500万円
教育資金一括贈与1,500万円30歳未満の子・孫へ。金融機関の専用口座で管理。2026年3月31日まで
結婚・子育て資金贈与1,000万円18歳以上50歳未満の子・孫へ。結婚費用は300万円まで。2025年3月31日まで
配偶者への居住用不動産贈与2,000万円婚姻期間20年以上の配偶者へ。居住用不動産または取得資金の贈与

5. 暦年課税 vs 相続時精算課税の比較

項目暦年課税相続時精算課税
年間非課税枠110万円110万円(2024年〜)
累計控除額なし(毎年110万円)2,500万円(累計)
相続への加算死亡前7年分(2024年〜)全贈与額(110万円超)
向いているケース長期・少額の毎年贈与大額の一括贈与

💡 ポイント:相続時精算課税は一度選択すると取り消せません。相続財産が多い場合や相続税の節税を重視する場合は専門家に相談することを推奨します。

まとめ

  • 暦年課税では年間110万円以下は非課税・申告不要。毎年継続的に贈与する場合に有効。
  • 直系尊属から18歳以上の子・孫への贈与には特例税率が適用され、一般税率より有利。
  • 住宅・教育・結婚資金など目的が決まった贈与は大きな非課税特例を活用できる。
  • 2024年改正で相続前7年以内の贈与が相続財産に加算されるようになった。長期的な贈与計画の見直しが重要。
  • 正確な税額はシミュレーターで事前に確認し、大きな贈与は税理士への相談を検討しましょう。

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よくある質問(FAQ)

Q. 贈与税の申告・納税の期限はいつですか?
贈与を受けた年の翌年2月1日〜3月15日が申告・納税期限です。例えば2025年中に贈与を受けた場合、2026年2月1日〜3月15日が期限となります。納税は現金一括が原則ですが、一定条件を満たす場合は延納(最大5年・年利6.6%)も可能です。
Q. 毎年110万円を継続的に贈与すると「定期贈与」とみなされますか?
「毎年110万円を10年間贈与する」という契約を最初から結んでいた場合、110万円×10年分を一度にもらったとみなされ(定期金の権利)、贈与税が課される可能性があります。対策として、毎年違う金額・違うタイミングで贈与し、そのつど贈与契約書を作成する方法が一般的です。詳しくは税理士にご相談ください。
Q. 相続時精算課税を選んだ後に取り消せますか?
一度相続時精算課税を選択すると、その贈与者との間では取り消しができません。翌年以降も継続して精算課税が適用されます。ただし、2024年から年間110万円の基礎控除が設けられたため、使い勝手は向上しています。選択は慎重に判断してください。
Q. 住宅取得資金贈与の特例はいつまで使えますか?
省エネ等住宅向けの1,000万円非課税枠と一般住宅向けの500万円非課税枠は、2026年12月31日までの贈与に適用されます。また、贈与を受けた翌年3月15日までに住宅を取得・居住している必要があります。期限が設定された特例のため、利用を検討している場合は早めに手続きを進めましょう。
Q. 特例税率と一般税率が混在する場合はどう計算しますか?
例えば、父からの贈与(特例税率)と兄からの贈与(一般税率)が同じ年にある場合、合計額に対して按分計算を行います。①全額が特例税率の場合の仮税額、②全額が一般税率の場合の仮税額を各々計算し、贈与額の比率に応じて按分します。計算が複雑になるため、贈与税計算機をご活用ください。

【免責事項】

本記事の内容は2026年3月時点の情報に基づく概算です。 税法は毎年改正されるため、今後変更の可能性があります。 実際の税額・手続きについては、所轄の税務署または税理士にご確認ください。 本記事の計算結果と実際の税額が異なった場合、当サイトは責任を負いかねます。

参考資料

  • ・国税庁「No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)」
  • ・国税庁「No.4402 贈与税がかかる場合」
  • ・国税庁「No.4503 相続時精算課税の選択」
  • ・国税庁「No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」
  • ・国税庁「令和6年度税制改正(生前贈与加算・相続時精算課税)」

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